2025-07-23 summaries in Japanese
目次
Transform rules are now available in vercel.json - Vercel
Vercelのtransform rules（変換ルール）がvercel.jsonで利用可能に
Vercelで、HTTPリクエストやレスポンスヘッダー、クエリパラメータをアプリケーションコードを変更することなく、vercel.jsonファイル内で定義できる「transform rules（変換ルール）」が利用可能になりました。
主な機能:
- 無制限の変換ルールが全顧客向けに提供
- リクエストヘッダー、レスポンスヘッダー、クエリパラメータの設定、追加、削除が可能
- 条件付きロジックにより、リクエストのメタデータに基づいて変更を適用可能
- 詳細なマッチング：等価、不等価、プレフィックス、サフィックス、文字列配列内への包含、数値比較などによる細かな制御
- 既存機能との連携: リダイレクトや外部オリジンへの書き換えなど、VercelのCDNが既に提供しているルーティング動作と組み合わせて利用可能
例:
vercel.jsonファイル内で、リクエストヘッダーに特定の値を設定する例が示されています。
詳細情報:
- インタラクティブなtransform configuratorとデモが公開されています。
- 詳細な使用例については、公式ドキュメントを参照してください。
Vercel BotID now available for all frameworks - Vercel
Vercel BotID が全てのフレームワークで利用可能に
Vercel は、機密性の高いエンドポイントを保護するための高度なボット対策機能である「BotID」を、SvelteKit や Nuxt を含む全ての JavaScript フレームワークで利用可能にしたと発表しました。
概要:
- BotID は、登録、チェックアウト、AIインタラクションなどの高価値エンドポイントを保護します。
- BotID は、既に約100万件の API リクエストを保護した実績があります。
botid@1.4.3にアップデートすることで、initBotId({ protect: ... })関数を使い、ユニバーサル JavaScript 環境をサポートします。- SvelteKit での BotID の設定例が示されています。
- パフォーマンス向上のため、Next.js v15.3+ では
initBotId()をinstrumentation-client.tsで使用することを推奨しています。以前のバージョンでは、React の<BotIdClient>コンポーネントを引き続き使用できます。 - 全てのサポートされているフレームワークでの設定手順については、更新されたドキュメントを参照してください。
Pioneering an AI clinical copilot with Penda Health | OpenAI
OpenAIとPenda HealthによるAI臨床コパイロットの先駆的取り組み
概要:
OpenAIは、ケニアのプライマリケアプロバイダーであるPenda Healthと共同で、AIを活用した臨床コパイロット「AI Consult」の効果を検証する研究を実施しました。この研究は、AIが医療現場でどのように活用され、臨床医の診断・治療の質を向上させ、患者の転帰を改善できるかを探求することを目的としています。
主要な内容:
- AI Consultの概要: Penda Healthが開発したAI Consultは、GPT-4oを搭載し、患者の診察中にリアルタイムで臨床医に推奨事項を提供するシステムです。診断や治療に誤りがある可能性を警告する安全ネットとして機能し、臨床医が最終的な判断を下すためのサポートを行います。
- 研究結果: 39,849件の患者訪問を対象とした研究の結果、AI Consultを使用する臨床医は、診断エラーを16％、治療エラーを13％削減しました。特に、AIが安全に関わる問題を示唆する「赤色アラート」を発したケースでは、診断エラーが31％、治療エラーが18％減少しました。
- 成功の要因:
- 高性能モデル: GPT-4oの活用により、高い精度と信頼性を実現。
- 臨床に合わせた実装: 臨床医との共同開発により、診療の流れを妨げないよう設計。
- 積極的な導入: 臨床医のAI Consult利用を促進するための、研修、サポート、インセンティブの提供。
- 品質向上への効果: AI Consultは、病歴聴取、検査、診断、治療の各段階でのエラーを減らし、全体的な医療の質を向上させることに貢献しました。
- 患者への影響: AI Consultを使用したグループと使用しなかったグループで、患者の病状改善や追加の医療機関への受診に有意な差は見られませんでした。AI Consultの推奨により患者に害が及んだケースはありませんでした。
- 今後の展望: AIモデルの能力向上だけでなく、実用的な実装が重要であると強調しています。臨床コパイロットの実装をさらに改善するために、音声インターフェースの導入や、臨床医の承認を得て行動するエージェントの開発などが検討されています。さらに、患者の転帰への影響を評価するための研究が継続的に行われています。
結論:
Penda HealthにおけるAI Consultの実装は、AIが臨床医を支援し、医療の質を向上させる可能性を示す初期の成功例です。OpenAIは、この取り組みを通じて、AI技術が医療現場で安全かつ効果的に活用されるためのテンプレートを提供し、他の医療機関へのインスピレーションを与えることを目指しています。