2025-05-26 summaries in Japanese
Sanitize HTML Code to Prevent XSS Attacks | Baeldung
HTMLコードのサニタイズによるXSS攻撃対策 | Baeldung
概要:
本記事は、XSS(クロスサイトスクリプティング)攻撃を防ぐために、JavaアプリケーションでHTML入力をサニタイズする方法について解説しています。OWASP Java HTML SanitizerとJSoupという2つのライブラリを用いた実装例を紹介し、それぞれの利点と利用シナリオを比較しています。
内容:
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XSS攻撃とは:
- XSSは、攻撃者が悪意のあるスクリプトをウェブアプリケーションに注入し、ユーザーのブラウザで実行させる攻撃手法です。これにより、データの盗難、セッションハイジャック、ウェブサイトの改ざんなどが行われる可能性があります。
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OWASP Java HTML Sanitizerによるサニタイズ:
- セットアップ: OWASP Java HTML Sanitizerライブラリをpom.xmlに追加します。
- 基本的な実装: 既存のサニタイザーである
Sanitizers.FORMATTING
とSanitizers.LINKS
を組み合わせたデフォルトポリシーを使用するユーティリティメソッドを定義します。これにより、基本的なフォーマットタグ(<b>、<i>、<u>など)とハイパーリンク(<a>タグ)のみを許可します。 - 柔軟なサニタイズ:
HtmlPolicyBuilder
APIを使用して、許可するHTML要素と属性を細かく制御するカスタムポリシーを定義します。ブロックレベル要素とインラインフォーマット要素を許可するポリシーや、より高度なカスタムポリシーの例を紹介しています。カスタムポリシーでは、許可する要素、URLプロトコル、属性、スタイルなどを柔軟に設定できます。 - テスト: サニタイズされた結果が期待通りになるか、テストコードを用いて検証します。
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JSoup HTML Cleanerによるサニタイズ:
- セットアップ: JSoupライブラリをpom.xmlに追加します。
- 実装:
Safelist
を使用して、許可するHTML要素と属性を定義します。基本的なHTMLタグに加えて、見出しタグや特定の属性を追加する例を示しています。JSoupは、HTMLの解析とクリーニングに優れており、DOMの検査や操作が必要な場合に適しています。 - 特徴: JSoupは、
target="_blank"
を使用する<a>
タグに自動的にrel="nofollow"
を追加し、タブナッビング攻撃を防ぎます。
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結論:
- 厳格なXSS保護と詳細なポリシー制御が必要な場合は、OWASP Java HTML Sanitizerが適しています。HTMLの解析、操作、または単純なsafelistベースのアプローチが必要な場合は、JSoupがより適しています。
補足:
- 記事内では、各実装例に対して、テストコードも提示しています。
- OWASP Java HTML SanitizerとJSoupのどちらも、GitHubで利用可能なソースコードが提供されています。